最終章:冬(一月・神事と、鳥替える四つの幸せ)

ひらひらと、空から白い初雪が舞い落ちてくる。
チーコはファインダーを覗き込み、極寒のなかで凛としたプロの顔でシャッターを切り、蒼井はその美しい横顔をシネマカメラのレンズで捉え続けた。すべての撮影が終了した合図とともに、蒼井はチーコの手を自分のコートのポケットへと引き入れた。
「撮影終了! ほら、チーコ。もう意地張らせないからな」
「先輩……。私、先輩の隣でずっと、たくさんのハッピーエンドを撮り続けたいです。仕事のパートナーとしても……それ以外でも」
「ああ、ずっと俺の隣にいろよ。天神様が、俺たちのこれまでの境界線を、全部『本物の幸せ』に鳥替えてくれたんだからな」
初雪のなか、重なり合った二人の手のひらは、どんな冬の寒さも溶かすほど温かかった。
「ふふ、あっちの二人は完全にとろけてるわね。佐久間君、私たちの未来のノートも、もう次の幸せの約束でいっぱいよ」
ヤヨイが佐久間の腕にそっと寄り添う。
「はい。ヤヨイさんと出会えたご縁を、僕は一生をかけて、一番近くで大切にし続けます」
佐久間は真面目な顔のまま、けれどこの上なく優しい微笑みをヤヨイに返した。
「(小声で)まゆみさん、見た!? 四合(しあわせ)の志が、今ここで完璧に結ばれたよ……!」
「(小声で)うん、本当に最高のハッピーエンド! 私たちもこの温かい余韻日記、SNSにバッチリ下書きしちゃおう!」
新人ADの近藤とまゆみも、先輩たちの幸せな結末を誇らしそうにノートに書き留めていた。
「よし、チームケロ! 赤坂の最高のハッピーエンドを胸に、撤収して次は仕事運と出世の石段の聖地、愛宕神社へ向かうぞ!」
蒼井の声が冬の澄んだ境内に響く。チーコは満面の笑みで答えた。
「はい! 先輩の隣なら、どんなに急な石段でも、どこまででも登っていきます!」
大都会のビルの谷間にひっそりと佇む赤坂氷川神社の杜は、三つの季節を越えて本物の真実を結んだ四人の背中を、まるで「次の場所でも、最高の物語を」と祝福するように、静かに優しく見送ってくれているようだった。
皆さんこんにちは!ADの近藤とまゆみです!
赤坂氷川神社を舞台に、夏・秋・冬と駆け抜けてきた本格短編ストーリー、いかがでしたでしょうか。
夏の大祓、秋の黄金色の大イチョウ、そして初雪が舞う冬の鷽替え神事……都会のオアシスが見せる四季折々の表情のなかで、先輩たちの恋模様がついに本物のハッピーエンドを迎えました!
指を真っ赤にしながら撮影するチーコ先輩を、自分のポケットで温める蒼井先輩の姿や、ヤヨイさんの未来を生涯かけて守ると誓った佐久間さんの真っ直ぐな言葉に、私たちADコンビ、今回も後ろで大号泣でした……!泣
赤坂での物語はここで完璧に結ばれましたが、チームケロの東京神社仏閣巡りは止まりません!
次回からは、あの有名な「出世の石段」を誇る仕事運・勝運の聖地【愛宕神社】編がスタートします。
急な石段を登る先輩たちの新しいドラマをまたお届けしますので、ぜひ楽しみに待っていてくださいね!
(AD:近藤・まゆみ)