麻布氷川神社・長編ストーリー【TeamKero現代編】

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第十二章 向き合う六人

数日後。

チームケロの編集会議。

大きなモニターに蒼井が編集した映像。

一本松。

坂道。

鳥居。

向き合う狛犬。

古写真。

少年。

戦災。

神楽殿。

空白の年月。

修復。

大神輿。

現代の祭り。

台湾から来た母娘。

祭りを見て泣く老人。

六人。

最後のナレーション。

『町の記憶には、名前の残る人と、残らない人がいる。』

画面に昭和初期の大神輿。

少年がカメラを見ている。

『それでも、誰かが見たもの。誰かが話したこと。誰かが残した一枚の写真は、次の誰かへ渡っていく。』

令和の大神輿。

『九十年ぶりに戻ったのは、神輿だけではない。』

担ぎ手の顔。

子ども。

老人。

『祭りを待っていた人たちの記憶も、一緒に町へ戻ってきた。』

最後。

向き合う狛犬。

その間を六人が歩いていく。

映像終了。

しばらく誰も話さなかった。

最初に言ったのはケロ。

《非常に良いです》

チーコが警戒する。

「でも?」

《三分二十秒短くしてください》

「長い!」

蒼井が腕を組む。

「無理だな」

《二分でも》

「交渉してる」

近藤君が笑う。

佐久間は史料注記を確認。

「石川清一さんの部分は、『同一人物とみられる』に統一してください」

「了解」

ヤヨイ。

「セーラームーン関連は、火野レイ本人のモデルではなく、作中の火川神社のモデルと明記」

「了解」

まゆみさん。

「祭りの人の話は匿名で」

「了解」

チーコが言う。

「みんな、ちゃんと仕事してるね」

一斉に視線が集まる。

「何?」

蒼井。

「チーコもな」

「もちろん」